柱は二つ。一つは、2017年の利賀演劇人コンクールで優秀賞を受賞した松村翔子さんによる滞在制作と上演。もう一つは、松村さんを含む若手演劇人の、演劇人としての将来ビジョンの披瀝と共有、先行事例の研修、話し合い、最終日の観客への発表です。
●日時:2018年1月28日(日)
14時開演『反復と循環に付随するぼんやりの冒険』
16時頃~若手演劇人による研修発表
●会場:鳥の劇場(鳥取県鳥取市鹿野町 電話0857-84-3268)
●チケット:一般1,500円/高校生以下無料
(※上演、研究発表ともに一つのチケットでご入場可能です)
◎松村翔子演出作品の上演
演劇ユニット・モメラス『反復と循環に付随するぼんやりの冒険』
嘘らしい現実も本物めいた贋物もぼんやりと通り過ぎていく。正しいまま繰り返される反復と循環の中で今日も僕らは価値づける。
「だって俺、金好きだもん。好きだよ、金。どう考えたって。嫌いな奴なんていないでしょ?」
作・演出:松村翔子 映像:黒川武彦
出演:安藤真理 海津忠 黒川武彦 曽田明宏 西山真来 山中志歩
【あらすじ】
東京で平凡に暮らすサラリーマンがある日、子供のいたずらによる些細な偽札事件に出くわす、男はその子どもを通じて、“千円札裁判”を起こした前衛芸術家・赤瀬川原平に惹かれていく。規則的な生活を好んでいたはずの男は徐々に日常から足を踏み外し、ついには全てを投げ出して旅に出る。赤瀬川 原平が発表した“トマソン事件”の代表である「純粋トンネル」を見るべく、徳島県・海部駅へ向かうのだ。
★松村翔子 劇作家・演出家(モメラス/青年団演出部)
1984年、横浜生まれ。十代より舞台俳優として東京の小劇場を中心に活動。2004年、岡田利規作・演出 一人芝居「マリファナの害について」に出演し、以降チェルフィッチュの作品に多数参加。他では、岡崎藝術座、遊園地再生事業団、月蝕歌劇団、ポツドール等にも出演。2013年、演劇ユニット『モメラス』を旗揚げし、劇作・演出を始める。
2017年、こまばアゴラ演劇学校・無隣館二期を経て青年団演出部に所属。『利賀演劇人コンクール2017』にて優秀演出家賞及び観客賞受賞。
☆モメラス
2013年10月結成。劇作・演出担当の松村翔子、女優・井神沙恵、詩人・黒川武彦による演劇ユニット。
異質なものたちを融合し、混沌とさせる作風が特徴。文字は香り、身体はそよぐ。物語は遠くへ、翔けていく。
◎若手演劇人による研修発表
1月24日~28日の5日間、日本各地から若い世代の演劇人を招き、演劇人として社会とどのように関わり、どのように演劇や劇場の可能性を開拓していくかについて、議論や研修、発表を行います。最終日は松村さんの作品の上演を行い、アフタートークの後に観客の皆さんと研修の成果を共有します。
研修受講者:松村翔子(モメラス/青年団演出部)
岩澤哲野(libido:)柳生二千翔(女の子には内緒)
綾門優季(青年団リンク キュイ)三浦雨林(隣屋)
堀川炎(世田谷シルク)
ゲスト講師:大谷燠(NPO法人DANCE BOX Executive Director/神戸アートビレッジセンター館長)
大阪生。'96年にDANCER BOXを立ち上げ、多数のコンテンポラリーダンスの公演、ワークショップをプロデュース。
2009年4月、神戸に拠点を移し、(ArtTheaterdb 神戸)をオープン。Asia Contemporary Dance Festivalなど国際交流事業やアートによるまちづくり事業も多数行う。神戸大学、近畿大学非常勤講師。2010年度国際交流基金地球市民賞、2017年文化庁長官賞を受賞。
ファシリテータ:中島諒人(鳥の劇場芸術監督)