近代能楽集『葵上』『班女』『熊野』『綾の鼓』『卒塔婆小町』『弱法師』
作:三島由紀夫 演出:中島諒人
『卒塔婆小町』 上演時間:50分
大都市の夜の公園。浮浪者のような老婆と若い詩人が出会う。詩人は夜の公園に集まる若いカップルたちを題材にロマンチックな詩を書いている。詩人が老婆に興味を持つ。二人は愛や生と死についての問答をするが、そのうち老婆の導きで明治時代の鹿鳴館に遡り、美男・深草中将と美女・小町となる。
『弱法師』 上演時間:55分
太平洋戦争の空襲による猛火のため盲目となり戦災孤児となった俊徳。戦後15年経ち、育ての父母と実の父母が親権を争い、裁判所で調停員桜間級子のもとに会している。両夫婦は俊徳に気に入られようと言葉を尽くすが、彼は冷ややかに親たちを振り回す。桜間と二人きりとなった俊徳は、空襲の地獄を語り始める。
『葵上』 上演時間:45分
都会の病院の一室。原因不明の病に倒れた若い妻・葵のもとに、夫・光が出張から急きょ戻る。看護婦によれば、この病院は、睡眠療法によって患者の性的コンプレックスを解消することで、あらゆる精神の病に対処するらしい。光のかつての年上の恋人・六条康子が音もなく訪れる。
『班女』 上演時間:45分
婚期を逃した女流画家・実子は、ある青年への恋慕から心を狂わせた若い女・花子を引き取り、ひっそり暮らしている。が、その隠遁生活は、小さな新聞報道で終りを告げる。駅で毎日恋人を待つ花子の姿が三面記事となった。花子を連れ逃げようとする実子のもとに、青年・吉雄が現れる。
『熊野』 上演時間:50分
50歳代の壮健な実業家・宗盛は、今を時めく権勢を誇っている。春の日曜、若い愛人・熊野を囲っているマンションを訪ね、彼女を花見に誘う。しかし、熊野は実家の母の病気を理由に帰郷を求め、宗盛の誘いに頑として応じない。健気な娘を傲慢な権力者が苛むように見えるのだが…。
『綾の鼓』 上演時間:60分
古ぼけた法律事務所と向かいの華やかな洋裁店が舞台。法律事務所の小間使いの老人・岩吉が、洋裁店に出入りする美しい婦人・華子に恋をしラブレターを何通も送る。婦人は取り巻きとふざけて、芝居の小道具である布張りの鼓を彼に送る。鼓の音が届けば恋が叶うというメモとともに。
- 2023年
- 『卒塔婆小町』『弱法師』 (鳥の劇場2023年度プログラム 議場劇場)
- 2022年
- 『葵上』歌謡曲版・生演奏版 (鳥の劇場2022年度プログラム 鳥の劇場)
- 2020年
- 『葵上』石川公演(音楽堂・演劇フェスティバル 石川県立音楽堂 交流ホール 特設ステージ[石川])
『葵上』(鳥の演劇祭13 鳥の劇場)
- 2019年
- 『葵上』『班女』フランス公演(リュ・ユニック[フランス・ナント])
『葵上』『班女』中国公演(大涼山国際演劇祭 power theater[中国・四川省西昌市涼山])
『葵上』『班女』(第26回BeSeTo演劇祭+鳥の演劇祭12 鳥の劇場)
『葵上』『班女』『熊野』『綾の鼓』(鳥の劇場2018年度プログラム 鳥の劇場) - 2012年
- 『葵上』(鳥の演劇祭5 議場劇場)
- 2010年
- 『葵上』『熊野』(鳥の劇場2010年度プログラム 鳥の劇場)
- 2009年
- 『葵上』『熊野』静岡公演(月見の里学遊館[静岡])
『葵上』『熊野』(鳥の劇場2009年度プログラム 鳥の劇場) - 2006年
- 『葵上』(鳥の劇場オープニングプログラム−4作品連続上演 鳥の劇場)