『春のめざめ』
Spring Awakening
松井周 × 鳥取の高校生
MATSUI Shu × High-school students of Tottori
Spring Awakening
MATSUI Shu × High-school students of Tottori
Spring Awakening
MATSUI Shu × High-school students of Tottori
鳥取県内の高校生が、劇作家・演出家の松井周さんといっしょに正面から作品づくりに取り組む企画。取り上げるのは、思春期の青年たちの挫折と成長を描いたドイツの戯曲『春のめざめ』。松井周さんとともに、同年代の若者たちの物語を作り上げる高校生の熱い姿をご覧ください。
原作:F.ヴェデキント 構成・演出:松井周
出演:鳥取県内の高校生
Originally Written by Frank Wedekind Conceived and Directed by MATSUI Shu
松井周
東京都出身。劇作家・演出家・俳優。
1996年に「青年団」に俳優として入団後、作家・演出家としても活動を開始、2007年に「サンプル」を旗揚げ。バラバラの、自分だけの地図を持って彷徨する人間たちの彷徨を描きながら、現実と虚構、モノとヒト、男性と女性、俳優と観客、などあらゆる関係の境界線を疑い、踏み越え、混ぜ合わせることを試みている。『自慢の息子』(2010年)で第55回岸田國士戯曲賞を受賞。
百年以上前の十代の若者の衝動を、現代の十代とともにどうやって舞台化するのか?
思春期に一度、人間は動物に帰るのだと思います。それまでお利口だったり、やっと人間のルールを覚えてきた子どもたちが、社会に取り込まれる直前に、狼や熊や狐や狸に変身してしまうようなところがあるのでしょう。
自分の中のわけのわからない欲望に突き動かされて自分を見失う時期なのかもしれません。それはとても魅力的で、危険な時期です。だからいつの時代も大人はその時期を穏便に済ませようと画策するのでしょう。それは今だって変わりません。
ただし、思春期を経過しないと、私たちが「欲望に振り回されてしまうような滑稽さと、にもかかわらず誰かに惹かれてしまう愛嬌をもつ動物」だってことに気付けない気もします。
今回は思春期万歳!というつもりでのぞみます。(松井周)
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