コロナによる移動制限の間も、じゆう劇場とTBTBは交流を続けていました。ZOOMを使って短い芝居を二つ作り、三本目の読み合わせなども行いました。『パックさんの魔法』は、ZOOMのビデオ共演で作った作品の舞台版。シェイクスピアの「真夏の夜の夢」の稽古場で大混乱が起こります。『美のことなり』は、出演者一人ひとりに作家がインタビューすることで生まれた独白劇。つぶやきが折り重なり希望のうねりとなります。
作家からの言葉
『パックさんの魔法』脚本家ジェフ・タブニックより
『パックさんの魔法』は、アメリカの俳優と日本の俳優が、『真夏の夜の夢』のリハーサルのためにZoom(オンラインビデオ通話)を使って集まる物語です。不思議な力をもつ演出家が俳優たちの口論を止めようとキーボードのコマンドを使い、彼らを思いもよらない相手と恋に落としてしまいます。
この滑稽なロマンス物語『パックさんの魔法』は、人を愛すること、そして愛されていると感じることの大切さについて考えさせてくれます。また、愛されるに値しないと感じたり、自分自身を超えられないと感じたりした時に受ける痛みについても考えさせてくれます。脚本家として、この作品に関わったすべての俳優と知り合い、彼らの考えや気持ちをこの風変りな喜劇に注ぎ込むことができたのは、本当に嬉しいことでした。
『美のことなり』脚本家タチアナ・グロリア・リヴェラより
『美のことなり』は、美が心と体にどのように宿るかを探求します。美とは何なのか、そして美とはどうあるべきかという考えに挑戦しています。この劇は、たったひとつのシンプルな言葉が、いかに人の心を揺さぶるかを探ります。