『胎内』自然と共生する舞台芸術――世界の未来に向けて

In the Womb

この上演では、ご希望の方にセリフが日本語で自動的に表示されるiPadをお貸出しします。 この上演では、セリフの英語訳が自動的に表示されるiPadをご用意しています。
日本

鳥の劇場プロデュース作品

Produced by BIRD Theatre Company

富山県利賀村の利賀文化会議の主催で、次世代演劇人と協働で製作する作品。若手演出家、伊藤全記が三好十郎を取り上げる。

現在のIT化が進む社会では、多様な価値観を前提としながら人がじかに出会い、情報だけでなく身体的なエネルギーも含めて交感・交流する場が必要。劇場はそのために重要な役割を果たします。この上演は、利賀、静岡、豊岡そして鳥取の創作型四劇場が連携し、次世代演劇人と協動して作品を創作するプロジェクトの一環。戦後日本人の精神的危機と、現在の混沌が共鳴する中で、これからを考えさせる作品。

作:三好十郎

演出:伊藤全記

出演:荒井啓汰(大駱駝艦) 小濱昭博(劇団 短距離男道ミサイル/チェルノゼム) 山口真由(7 度)

音響:金子翔一(DISCOLOR Company)

照明:安達直美

記録写真:bozzo

記録映像:井野口功一

物語

仄暗い灯りのもと、生き埋めになった 3 人の男女によって交わされる会話劇。

戦時中に掘られた 横穴の中、灯りもほとんどなく、食べ物もなく、空気もいつまで保つかわからない。

第二次世界大 戦の時代を生きた 3 人は、どうしてここにやってきて、死んでいかねばならなかったのか。

そして彼 らの声は何処に届くのか――

演出家からの言葉

今回上演する「胎内」は、劇作家・三好十郎によって、1949 年に書かれた戯曲です。
本作は三好 自身が、日本の敗戦に対する自身の総括として書いた作品で、極限の状況下、それぞれがどう生きたか、どう生きることができなかったのかが語られます。
正直、とても重々しく息苦しい作品です。
一方、震災やコロナ禍に苛まれ、戦争の危機さえ迫る現在。
ジワジワとやってくる目に見えない 「何か」によって、自分の生が追い詰められていると感じる方は多いのではないでしょうか。演劇はある意味で、劇場の中に人を閉じ込める装置です。
劇場でかつての「生」の在り方に触れ、劇場を 後にする時には大きく深呼吸し、これからの「生」に思いを巡らせていただけたら幸いです。

伊藤全記

成城大学文芸学部芸術学科卒業。2014年に7度を結成、演出家として活動を開始。

東京・千葉を中心に、劇場だけでなく梨園や神社境内など、さまざまな空間で上演を行う。

近年は、「dim voices」をテーマに掲げたシリーズを創作。

2021年、豊岡演劇人コンクールにて一人芝居「胎内」を上演、優秀演出家賞を受賞した。

上演日時

  • 10月1日(土)19:00
  • 10月2日(日)19:00

10月

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会場

鳥の劇場[劇場]

料金

大人:2,500円

18歳以下:500円

小学生以下:無料

【主催】
公益財団法人利賀文化会議 独立行政法人日本芸術文化振興会 文化庁
【共催】
特定非営利活動法人鳥の劇場
【委託】
令和4年度日本博主催・共催型プロジェクト