過疎から人間を考える 鳥の劇場とスコットランドのアーティストの共作 世界初演!

上演アーティスト
鳥の劇場 [鳥取] + トム・ポウ & ガロウェイ・アグリーメント [スコットランド]
日時
9月18日(金)・19日(土)・20日(日)18:30
※各回終演後、アフタートークがあります
上演時間
90分
会場
鳥の劇場 [劇場]
料金
大人3,000円 学割1,000円 18歳未満500円 未就学児無料
上演言語
日本語・英語
舞台上字幕
日本語
手元字幕
日本語、英語

© Kim Ayres

© Kim Ayres

© Kim Ayres

© Kim Ayres

© Kim Ayres

プログラムについて開く

鳥の演劇祭17にスコットランドから招待した詩人トム・ポウと楽団ガロウェイ・アグリーメントの『村と道』は、世界各地で進む地方での人口減少をテーマにし、小さなコミュニティーの消滅により失われていく人の営みのかけがえのなさを、美しい音楽とともに語りたいへん好評でした。この上演をきっかけにして鳥の劇場と彼らでいっしょに作品を作ろうという話になり、2025年から準備が始まり、本年6月の3週間のスコットランドでのリハーサル、プレビュー上演を経て、いよいよ今回の世界初演となります。

あらすじ開く

山の谷深く、森に囲まれたトワ村。

冬の気配が近づく秋のある日、村人たちがある""決断”のために集っている——

架空の村・トワ村を舞台に、地域社会が直面する困難な選択、人々の暮らしに及ぶ人口減少の影響、そして共同体の衰退がもたらす人間的な意味を、記憶や民話、音楽を織り交ぜて語ります。

スコットランドのアーティストたちが拠点とするダンフリーズ・アンド・ガロウェイは、鳥取と同じく過疎化が進み、多くの共通点があります。

同じような課題に直面し、同じような理由で人々が留まり、去り、あるいは戻ってきたり新たにやってきたりします。

お互いの共通体験をもとに創作された本作は、高齢化する農村が自らの行く末を選択しようとする現実的な葛藤をとおし、人として生きるための根本的な問いを投げかけます。

※プロセスオブザーバーの竹谷多賀子さんによるプロジェクトレポート(2025年クリエーション版):

https://www.jpf.go.jp/j/project/culture/perform/creation/2025/pdf/p06_1.pdf

作・演出/出演/スタッフ開く

作:トム・ポウ

演出:中島諒人(鳥の劇場)

出演:マシュー・ザジャック(ドッグスター) 中川玲奈(鳥の劇場) 安田茉耶(鳥の劇場) 小菅紘史

ガロウェイ・アグリーメント:ルース・モリス ガヴィン・マーウィック ウェンディ・ステュワート スチュアート・マクファーソン ベス・ポーター

音楽:ガロウェイ・アグリーメント

ドラマトゥルク:マシュー・ザジャック(ドッグスター)

プロデューサー:ルース・モリス ピーター・レンウィック(キャットストランド) 西尾祥子(arts knot)

プロデューサー/翻訳:宮内奈緒(arts knot)

照明:西本彩

音響:原伸弘(オハラ企画)

舞台監督:アルベルト・サントス・ベリド

カカシ製作:アレックス・リグ(オーシャンオールオーバー)

写真:キム・エアーズ

映像:エマ・ドーヴ

アーティストからの言葉開く

トム・ポウ(作)

高齢化に直面しているのはトワ村だけではありません。2025年、イギリスは、日本を含む、死亡者数が出生者数を上回る国々のリストに加わりました。しかし、村のひとつひとつには、ウイスキーや日本酒と同様に、独自の個性があります。トワ村のルーツは、私がヨーロッパと日本の村々で体験したことにあり、私が「鳥の劇場リサーチグループ」と呼ぶ皆さんの寛大さによって育まれました。詩集『遊ぶ亡霊たち—日本の村からの詩』に収められた詩の多くが、『TOWA MURA』の中で新たな文脈を与えられていますが、トワ村という世界そのもの、その紛れもない味わい——統計の枠を超えた生き様——は、演出家、俳優、音楽家たちによって息吹を吹き込まれています。

中島諒人(演出)

鳥の演劇祭での招聘が、スコットランドの芸術家との共同創作につながったのは夢のようです。人口減少という社会的課題を考えた作品というと、コンサル会社のプレゼンのような、シミュレーションのドラマのような芝居を想像されるかもしれません。でも全然違います。人が生きる意味について柔らかく深く考える作品で、スコットランドでのプレビュー公演も大評判でした。

ガロウェイ・アグリーメント(音楽)

鳥の演劇祭で『TOWA MURA』を上演できることを大変嬉しく思っています。この2年間、鳥の劇場のチームのみなさんと共に取り組んできたことは、私たちに素晴らしいインスピレーションをもたらしました。また、スコットランドの観客からもこの作品に深く心を動かされたという声をいただいています。この作品を日本に届けられてとても光栄です。皆さんに楽しんでいただき、何かを考えるきっかけになることを願っています。ぜひ感想もお聞かせください。

プロフィール開く
© Paige McCaleb

トム・ポウ(作)

1950年エジンバラ生まれ。多数の詩集を出版するほか、戯曲や旅行記、児童書なども執筆している。2007年から地方における過疎の影響について関心を持ち、スペイン、ロシアなどヨーロッパ各地を訪れ、『In Another World: Among Europe's Dying Villages』を2012年に発表。そこから『村と道』『TOWA MURA』の演劇作品へと繋がっている。2024年に詩集『遊ぶ亡霊たち—日本の村からの詩』(翻訳:宮内奈緒)を日本にて出版。

ガロウェイ・アグリーメント(音楽)

ウェンディ・ステュアート(クラルサッハ/ボーカル)、ルース・モリス(ニッケルハルパ)、ガヴィン・マーウィック(フィドル)、ベス・ポーター(チェロ/ボーカル)、スチュアート・マクファーソン(ダブルベース)による弦楽五重奏団。ダンフリーズ・アンド・ガロウェイを拠点とし、オリジナル曲や、スコットランドやヨーロッパの伝統音楽などを織り交ぜたレパートリーを持つ。それぞれがスコットランドの伝統音楽やクラシック、ジャズなど多様な音楽的バックグラウンドを持っており、それが彼らの多彩な音楽をつくっている。

マシュー・ザジャック(俳優/ドラマトゥルク)

インヴァネス出身の俳優・劇作家・演出家。ブリストル大学で演劇を学び、44年以上にわたり、イギリスやスウェーデンの劇場を中心に舞台・映画・テレビ・ラジオで活躍している。代表作『The Tailor of Inverness』では、2009年にスコットランド演劇批評家賞の最優秀俳優賞を受賞。その他の作品に『The Sky Is Safe』(2017年)や、『The Testament of Gideon Mack』(2025年)など。2004年からDogstar Theatre Companyの芸術監督を務める。

ルース・モリス(プロデューサー)

スコットランドを拠点に活動するマルチインストゥルメンタリストで、ニッケルハルパ、フィドル、ホイッスル、ピアノを専門とする。複数の音楽グループに参加する一方、ツアーや舞台作品の制作、資金調達、プロジェクトマネジメントを幅広く手がけ、『村と道』『TOWA MURA』など音楽・舞台プロジェクトのプロデュースを担当している。また、地域での音楽イベントの企画運営やワークショップを通じて、次世代の音楽家の育成にも力を注いでいる。

ピーター・レンウィック(プロデューサー)

キャットストランドのクリエイティブディレクター。スコットランドを拠点に活動するアートプロデューサー。2000年代初頭から芸術・文化イベントの企画運営に携わり、エジンバラのBeltane Fire Festivalをはじめ、地域の芸術祭や大規模イベントの制作を担当。2009年以降はダンフリーズ・アンド・ガロウェイを拠点に約2,000件のライブイベントをプロデュース。Dumfries & Galloway Arts Festivalではプログラムディレクターとして組織の発展に貢献し、現在はCatStrand Artsでアートプログラムを統括しながら、地域文化の振興とアーティスト支援に取り組む。

キャットストランド(パートナー)

CatStrand Arts & Visitor Centreは、スコットランド南西部ダンフリーズ・アンド・ガロウェイ地域を代表する舞台芸術施設であり、グレンケンズ地域の文化拠点である。演劇や音楽ツアーの主要会場として知られ、地域コミュニティと国内外のアーティストをつなぐ創造的な活動を展開する。年間約130件の公演・イベントを開催し、芸術鑑賞だけでなく、地域交流やアーティスト育成の場としても重要な役割を担っている。

助成・協力開く

主催:特定非営利活動法人鳥の劇場 ルース・モリス ピーター・レンウィック(キャットストランド)

共催:国際交流基金

共同制作:特定非営利活動法人鳥の劇場 ルース・モリス ピーター・レンウィック(キャットストランド) 国際交流基金

助成:クリエイティブスコットランド ブリティッシュカウンシル グレートブリテン・ササカワ財団 大和日英基金