1925年生まれの三島由紀夫、1937年生まれの別役実。論理的な構成を華麗で饒舌な言葉で語る三島と、生きることの切実な不安を断片的にぼそぼそ語る別役は、全く違う劇世界を築きました。三島は世界的な評価を得、別役は不条理演劇の日本におけるパイオニアと位置付けられました。演劇のおもしろさを魅力的に語ることにかけてはこの人の右に出る者はいない劇作家・演出家の大岡淳さんが、日本の劇作家として最重要の二人について、それぞれの特徴をユニークな切り口で浮かび上がらせます。
大岡 淳(劇作家)
大岡淳
劇作家・演出家・批評家。1970年兵庫県生まれ。早稲田大学第一文学部哲学科哲学専修卒業。現在、SPAC-静岡県舞台芸術センター文芸部スタッフ、株式会社ゼロメガ相談役、武久出版株式会社編集部顧問、河合塾コスモ講師を務める。主要戯曲作品に、劇団渡辺『帝国』(渡辺亮史演出/2010年)、SPAC『王国、空を飛ぶ!』(大岡淳演出/2015年)、SPAC『1940 ―リヒャルト・シュトラウスの家―』(宮城聰演出/2017年)など。翻訳戯曲に、ベルトルト・ブレヒト作『三文オペラ』(共和国刊/2018年)がある。
主催:公益財団法人利賀文化会議 独立行政法人日本芸術文化振興会 文化庁
共催:特定非営利活動法人鳥の劇場
日本の現代舞台芸術を世界へ 委託:令和6年度日本博2.0事業(委託型)