フィンランドの人形劇。内気なダンゴムシのシーラがサーカスを観に行く冒険の物語。

上演団体
テーダス・テアットリ
日時
9月21日(土)・22日(日・祝)13:30
※各回終演後、アフタートークがあります
上演時間
45分
会場
鹿野往来交流館 童里夢
料金
大人2,800円*/18歳未満500円/未就学児無料
*カフェで使用できる1ドリンクチケット付き
対象年齢
3歳以上
上演言語・字幕
フィンランド語上演/日本語字幕
手元字幕
英語あり

©Jussi Virkkumaa

©Jussi Virkkumaa

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プログラムについて開く

フィンランドの人形劇作家イイダ・ヴァンタヤさんの作品を久しぶりに鳥の演劇祭に呼びたくて、今回声をかけてみました。彼女の優しい世界は、鳥の演劇祭でもとても人気でした。でも今年の秋は、彼女は他の作品の制作があり来日は無理で、でも素晴らしい人形劇作家アンナ・ネクラソワさんを紹介してもらい、このかわいらしくて心を元気にする作品に出会うことができました。人形劇って、子どものためのもののようですが、大人が見ても心に響きますよね。

あらすじ開く

内気なダンゴムシ・シーラは、ずっと土の中で暮らしてきた。ある日、自分の住む森にサーカスがやってくると聞いて、勇気をふるい起こし穴から出る。サーカスへの旅はシーラにとって大きな冒険だが、さまざまな体験を通じて、シーラは少しずつ自分に自信を持っていく。小さく弱い生き物が、自分らしい生き方を見つける物語。

作・演出/出演/スタッフ開く

原作:「シーラのサーカスツアー」(著者レーッタ・ニエメラ/絵サラ・サヴォライネン)

演出・人形遣い:アルマ・ラヤラ

歌・人形遣い:アンナ・ネクラソワ

人形造形・人形製作:ローラ・ハランティエ

美術・人形製作:ローマン・チャウソフ

作曲:ルーサ・ホーム

照明技術補佐:ヤルッコ・フォルスマン

プロデューサー:イェスパ―・ドルゴフ

アーティストからの言葉開く

シーラは、何年もかけてフィンランドのさまざまな土地をサイクリングしてきました。

この、小さな恥ずかしがりで頑張り屋の生き物を、まだ訪れたことのない日本にお届けできることを、とても嬉しく、誇らしく思っています!

シーラはもともと、作家のレーッタ・ニエメラとイラストレーターのサラ・サヴォライネンによる美しい絵本の主人公でした。この生き生きとした絵本に出会って、私たちはすぐにこの絵本をショーにしたいと思い立ちました。この絵本の原画は木版画の技法で描かれているので、私たちも同じをような方法で人形とセットをつくることにしました。

作者のレーッタ・ニエメラは、私たち人間にはあまり馴染みがなく、可愛くもない自然の生き物を物語の主人公にすることが多いのですが、このシーラも臆病な小さな虫です。日本語では、「ダンゴムシ」ですね。

自然の中で出会うと岩の下に隠れてしまうこの小さな生き物の、カラフルで楽しい冒険を想像すると、本当に共感を覚えます。シーラの旅を通して、私たちは内気な主人公の物語を語りたいと思っています。他の人と同じになろうとする必要はないのだと。

シーラも私たち出演者も、鳥の演劇祭で上演するという素晴らしい機会に、大変楽しみにしています!

アルマ、アンナ、シーラ

アーティストプロフィール開く
©Jesper Dolgov

アルマ・ラヤラ

アルマ・ラヤラは、独創的かつ多面的な人形劇の演出家・パフォーマーである。

常に新しい地平を求め、人形劇と他の芸術様式を融合させる。彼女の生み出した独自の演劇言語は、強烈な雰囲気と曖昧なイメージを特徴とし、その中で哲学と物質、身体が出会う。

彼女の最新のプロジェクトのひとつである2021年8月にフィンランド・トゥルクで上演された大規模作品『ブック・オブ・ルームス』では、コンセプト考案と芸術監督を務めている。サイラ・スシルオトの同名の詩に基づいた没入・体験・空間型のこのパフォーマンスのために、150人のアーティストが集まり創作された。同作品は、2021年フィンランド芸術振興センターの舞台芸術部門賞を受賞し、ラヤラ自身もフィンランド批評家賞を受賞した。

その他の主な作品に、リータ・ニエメラの原作による『絶滅の楽園 - 子のないことの豊饒さについての現代人形劇』(エラヴァ・アンサンブル 2021)、ピプサ・ロンカのテキストに基づく『塔の歌姫ラプンツェル』(テーダス・テアットリ2016)などがある。

フィンランドを代表する現代人形劇アーティストの一人であるアルマ・ラヤラは、人形劇ネットワーク「オーラ・オブ・パペッツ」にも積極的に参加し、人形劇の発展に貢献する。

2023年1月より、フィンランド芸術振興センターによる5年間の助成を受けている。

©Jussi Virkkumaa

アンナ・ネクラソワ

フィンランド出身。フリーランスとして活動する人形遣い。2014年にトゥルク応用科学大学人形劇学科を卒業、2019年同大学の人形劇およびミュージカル劇の高度専門課程を修了。

これまで人形遣い、パフォーマー、人形作家、振付家として20を超える様々な作品に参加。パフォーマーとしての参加作品は『シーラ、サーカスへ行く』(2017)のほかに、子供向けの劇・展示『川辺の友だち』(2023)、コメディア・デラルテの仮面と人形劇を融合させた『魔女と道化』(2023)、音楽人形劇『カレワラ』(2019)、オペラ人形劇『クローク - あるいは歌うことの予期せぬ喜びと危険』(2018)等がある。

2021年には初のソロ作品として演出、出演、人形遣いを務めた『おやゆび姫前日譚』を制作。

人形遣い、ダンス、振付、身体表現、歌などの様々な異なったテクニックを組み合わせて、魔法のような作品を作り上げる彼女は、輝かしくカリスマ性にあふれ、巧みな操作技術と精密さを持ったパフォーマーである。

受賞歴のある人形劇アーティストによるネットワーク「オーラ・オブ・パペッツ」のメンバーであり、2015年から2022年まではトゥルク国際人形劇フェスティバルの芸術監督の一人を務めた。

https://anna-nekrassova.webnode.fi/